7月29日は、平成22(2010)年に復元された江戸幕府の役所「箱館奉行所」の開館14周年の記念日でした。
今年は江戸時代の奉行所が、元町から五稜郭へ移転して160年の年。これを記念し、五稜郭の鬼門を護る「北海道東照宮」による特別祈祷を、復元した奉行所内で初めて実施し、78人のご参加をいただきました。
宮司様による祝詞奏上では、幕末のペリーの来航、箱館開港、箱館奉行所の設置、五稜郭築造、大政奉還、箱館戦争、そして奉行所の復元までが語られ、激動の歴史を振り返ることができました。
玉串奉奠(たまぐしほうてん)
会場の皆様は代表者に合わせてご参拝
巫女舞奉納では、天女が天から降りる様子を表した松前神楽の鈴上舞が舞われ、その優雅な舞と鈴の音に魅了されました。
祈祷の間、会場は厳かで清らかな空気に包まれました。
祈祷終了後は、雰囲気一遍、大谷宮司様と坂本館長によるミニトークショーに移りました。
現在大ヒット公開中の「劇場版名探偵コナン100万ドルの五稜星」に北海道東照宮が登場するに至った経緯や、巫女舞を舞って下さった巫女さんが映画登場キャラクター「吉永神子」のモデルになったこと等のウラ話が語られ、会場の皆様は興味深げに聞いていらっしゃいました。
他に、開館時刻から先着100名へオリジナルポストカードプレゼントや、スタッフが浴衣姿でお客様をお出迎えし、開館記念日をお祝いいたしました。
北海道東照宮は、徳川家康公(権現様)を祀っており、五稜郭北東の鬼門を封じるため、五稜郭完成の翌年、当時の箱館奉行小出大和守が上山村(現函館市神山)に造営。箱館戦争では旧幕府脱走軍が四稜郭と権現台場を築き戦いましたが、戦火により焼失。その後幾多の変遷を経て、平成4(1992)年に現在地陣川町へ移遷しています。
時を経て、縁のある場所での御祈祷をしていただき、幕末当時にこの五稜郭に居た、国を思い、義を貫いた侍たちの御霊もきっと喜んだことでしょう。
御祈祷いただいた大谷仁秀宮司様、巫女舞奉納の和山衣咲様には多大なるご配慮とお力添えをいただき、心から感謝申し上げます。
また、ご参加いただいたお客様はじめ、関係各所の皆様にご協力いただき無事開催することができました。改めまして、皆様に深く感謝申し上げます。
皆様のおかげで、開館14周年を迎えることができました。幕末の箱館の歴史、日本の伝統的建築様式そして和の文化について、これからも伝えて参ります。箱館奉行所を、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
★★★当日寄せらせたアンケートの一部をご紹介します★★★
・特別祈祷をしていただけて大変貴重な体験でした。
・祝詞の台詞が良かった。
・神聖さが感じられた。
・すごく心に残るような舞でした。美しく素晴らしい舞でした。
・映画の話も聞けて良かったです。終了後のお話も楽しかったです。
・風情のあるイベントでした。
・だれでも参加できる点が良かった。
アンケートにご協力くださいました皆様、ありがとうございました。今後の事業に活用させていただきます。